David Fathi: Wolfgang

CERN（欧州原子核研究機構）の写真アーカイブを用い、量子力学の創始者の一人であるヴォルフガング・パウリ（Wolfgang Pauli）にまつわる「パウリ効果」の奇妙な物語を描き出した作品集。「パウリ効果」とは、彼が実験室に現れるだけで機器や実験が説明不能な故障を起こすという逸話。本書に収められた写真には、事故や思いがけないハプニング、そしてアーカイブ開始直前に亡くなったパウリの残像が映し出されています。写真の一部はアーティストによって加工され、また一部はそのまま残されています。アート、写真、歴史、そして科学が交錯し、科学的事実とサイエンスフィクションの境界を曖昧にします。読者は神話と現実を見極める「遊び」に巻き込まれ、その緊張感とユーモアを感じることができます。

ページ: 164
サイズ: 150 × 230 mm
フォーマット: ソフトカバー
言語: 英語
刊行年: 2018
出版: Skinnerboox