Leporello N° 11 by Alejandro Cesarco

スウェーデンの出版社「ll'Editions」によるアコーディオン形式のアーティストブックシリーズ「The Leporello Series」の第11巻。各巻は、250部限定のシリアルナンバー入りで、特注のボックスに作品が収められています。作品は立て置くことで飾ることができ、ボックスに収納した状態で本棚に収めることもできます。

アレハンドロ・セサルコ（Alejandro Cesarco）による本作 『Album』は、1989年にリリースされた「ザ・キュアー（The Cure）」の代表的なアルバム『Disintegration』を構成する各曲のタイトルと収録時間を紹介しています。各曲は、まるで写真集のイメージのようにそれぞれのパネルに記載されています。

セサルコの青春時代のサウンドトラックには「ザ・キュアー」が深く関わっています。これらの陰鬱なサウンドスケープは、スタイル、後悔、そして可能性との関連において、「老化」に対するセサルコの調査をさらに深めています。興味深いことに、、バンドのフロントマンであるロバート・スミス（Robert Smith）は、30歳を目前にして「Disintegration」を書きました。おそらく、最盛期は過ぎ去ったのではないかと恐れていたのではないでしょうか。

セサルコの 『Album』のリリースは、奇しくもザ・キュアーの最新作にして14枚目のスタジオ・アルバム『Songs of a Lost World』と同時期に重なりました。

アレハンドロ・セサルコ（1975年ウルグアイ生まれ）は、スペインのマドリードを拠点に活動。ロンドンの「テート・モダン」とパリの「ジュ・ド・ポーム」で個展を開催し、ヴェネツィア・ビエンナーレにも参加。彼の作品はグッゲンハイム美術館やニューヨーク近代美術館などの著名なコレクションに収蔵されています。

セサルコはまた、アメリカ、ウルグアイ、アルゼンチン、そして最近ではブラジルの「第33回サンパウロ・ビエンナーレ（2018年）」とマドリードの「ARCO（2020年）」の一部で展覧会をキュレーションしました。非営利芸術団体「Art Resources Transfer」のディレクターを務めています。

発行部数: 250
サイズ: 148 × 191 mm
フォーマット: リジッドボックス、じゃばら折り
刊行年: 2024
デザイン: Lundgren+Lindqvist
出版: ll’Editions