Terri Weifenbach: Cloud Physics
パリを拠点に活動するアメリカ人写真家、テリ・ワイフェンバック(Terri Weifenbach)の作品集。私たちはいかにして環境を認識しているのだろうか。繊細な世界と私たちの関係とはどのようなものなのだろうか。捉えどころのないものを写真に収めるにはどうすればいいのだろうか。タイトルに用いられている「雲物理学(Cloud Physics)」とは、気象学や気候学と密接な関係があり、気候変動の研究と切り離すことができない大気物理学です。
本作でワイフェンバックは、地球上の雲と生物学的生命の親密な形態と質感が生み出す相互関係を探求しています。この作品の背景には、雲とその起源、構造、粒子、太陽の関係の研究と測定に使用されるアメリカの研究施設で撮影された一連の写真(2015年にグッゲンハイム・フェローシップを受賞)です。彼女が描くエキゾチックな機器は、はかない大気現象を数値データとして表現するために設計されていますが、ワイフェンバックのカメラ(そして彼女の見方)は、私たちの有機的な地上世界を数値化できない謎として描き出します。光、湿度、火、稲妻の小さな変化、虹色の霧や蒸気、動物界や植物界を垣間見るなど、彼女の幅広いイメージの生き生きとした情景は、果てしなく続く気象現象を背景に、神話の中の神話のように本書を通して展開されています。
エッセイは、写真史家であり「AMC (ARCHIVE OF MODERN CONFLICT)」などでキュレーターを務めるルース・レバート(Luce Lebart)が寄稿。フランスの出版社「Atelier EXB」とアメリカの出版社「The Ice Plant」より刊行されており、本書は「The Ice Plant」版となります。
ページ: 216
サイズ: 210 × 280 mm
フォーマット: ハードカバー
言語: 英語
刊行年: 2021
出版: The Ice Plant
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